1973年7月、熊本県で5歳の少年、井原修くんが突如行方不明になる衝撃の事件が発生した。井原君は病院の庭で遊んでいる間に姿を消し、目撃者は誰一人としていなかった。わずか数分の目を離した隙に、普通の家庭の子供が消えたのだ。

その後、事件から2年後の1975年、家族の元に届いた手紙がさらなる衝撃を与えた。手紙には「私が車で跳ねて、死体は山中に埋めた」との衝撃的な告白が記されていた。差出人は「TYCK」とだけ名乗り、指紋を消すために油で処理された手紙は、異様な手口を示していた。この告白は、井原君の失踪が単なる事故ではなく、何か深い闇に包まれた事件であることを示唆している。

警察は手紙の内容を真剣に受け止め、捜査を再開。しかし、具体的な埋葬場所が特定できず、捜索は難航した。手紙の中の「右下の杉山」という表現は曖昧で、捜査員は広範囲にわたって捜索を行ったが、井原君の痕跡は一切見つからなかった。

この事件は、当時の日本の防犯意識の低さや、捜査手法の限界を浮き彫りにしている。井原君の失踪から50年以上が経過した今も、真相は闇に包まれたままだ。未解決事件として、今も熊本の人々の記憶に残り続けている。果たして、井原君はどこにいるのか？事件の真相は、今も解明されていない。