1997年6月13日、三重県名和町で17歳の女子高生、北山裕子さんが忽然と姿を消した。この衝撃的な事件は、25年以上が経過した今も解決を見ていない。裕子さんの失踪から数日後、彼女のポケベルを持つ不審な男が現れ、捜査は急展開を迎えた。しかし、その後の捜査は思わぬ壁にぶつかる。

裕子さんはアルバイトを終えた後、友人宅に向かう途中で行方不明になった。最後の連絡は公衆電話からのもので、その後の目撃情報は皆無。警察はさまざまな可能性を考慮し、捜索を開始したが、事故や自発的な失踪の可能性は否定された。

そして、失踪から3日後、裕子さんのポケベルを持つ男が登場。彼は「拾った」と主張し、裕子さんに関する奇妙な言動を繰り返した。警察はこの男を特定し、逮捕に至るが、彼は裕子さんの行方について一切口を閉ざす。証拠は山のようにあるにもかかわらず、男は自白せず、捜査は行き詰まる。

男の過去には12年の刑務所歴があり、暴力的な犯罪歴があった。彼の行動や言動は、裕子さんの失踪と密接に関連していると見られ、警察はさらなる捜査を続けた。しかし、裕子さんの遺体も発見されず、事件は未解決のまま。現在も警察は男を監視し続けているが、進展はない。

この事件は、法の限界や捜査の難しさを浮き彫りにし、家族の心に深い傷を残している。裕子さんの家族は今も彼女の帰りを待ち続け、その姿を求めている。真実の解明が急務である。社会全体がこの事件を忘れず、関心を持ち続けることが求められている。