兵庫県丹波篠山市で、交通事故防止のために設置された「そっくり人形」が話題を呼んでいる。この人形は、まるで本物の警察官のように見え、通行車両の速度を抑制する効果を狙っている。実際に設置されたのは、建設会社が手がけたリアルな人形と「ピース」と書かれたパトカーのオブジェだ。
この取り組みは、地域住民からの強い要望に応じて行われたもので、特にスピード違反が多発する直線道路での交通安全を目的としている。設置から間もなく、通行人やドライバーたちはこの人形を見て思わずブレーキを踏んでしまうという反応を示している。あるトラック運転手は「見間違うほどリアルだ」と驚きの声を上げた。
しかし、この取り組みには思わぬ展開もあった。設置後、本物の警察官とパトカーが現れたのだ。通報があったのではないかと不安になったが、実際には警察官たちが「面白いことをやっている」と興味を持ち、視察に訪れたという。彼らは笑顔でこのユニークな取り組みを楽しんでいた。
兵庫県警は、この人形が交通安全に寄与することを期待しつつも、設置したのは民間企業であるためコメントを控えている。今後もこの「そっくり人形」が地域の交通を見守り続けることになるだろう。安全運転を促す新たな試みが、果たしてどれほどの効果をもたらすのか、今後の展開に注目が集まっている。