任天堂の新型ゲーム機「Switch 2」の供給不足問題が、ついに解決の兆しを見せている。任天堂の古川俊太郎社長が生産体制の強化を宣言した後、全国各地でゲリラ的な店頭販売が続出しているのだ。この急展開により、転売屋たちの苦境が深まっている。

先月27日の株主総会で、古川社長は「予測を大きく上回る需要があった」と供給不足の原因を説明。発売からわずか2週間で350万台を売り上げたSwitch 2だが、依然として多くのファンが入手できずにいる現状が続いていた。しかし、社長の宣言から1週間が経過し、公式の抽選販売に加えて、各地の家電量販店やスーパーでの突発的な店頭販売が報告されている。

これに伴い、転売市場ではSwitch 2の価格が急落。メルカリなどのプラットフォームでは、転売屋が利益を得ることが難しくなり、出品数が減少している。特に、転売品にはメーカー保証が効かないことが広まり、消費者がリスクを避ける傾向が強まっている。転売屋たちは、バラ売りやウイスキーとの抱き合わせ販売といった新たな手法を試みているが、効果は薄いようだ。

現在、全国のヨドバシカメラ、ビッグカメラ、山田電気、イオンなどでの店頭販売が確認されており、購入条件も柔軟になってきている。早朝から行列ができる店舗も増えており、入手のチャンスが広がっている。任天堂は、正規品の供給を増やすことで、転売市場の影響を受けない環境を整えつつある。

この状況は、任天堂と転売屋の攻防戦に新たな局面をもたらしている。消費者は、リスクの高い転売品を購入するよりも、正規品を待つ選択肢を選び始めている。果たして、Switch 2の入手は今後どのように変化していくのか、注目が集まる。