福島県田村郡船引き町で1991年7月、7歳の石井舞ちゃんが自宅から忽然と姿を消した事件が再び注目を集めている。家族や友人が同居していた状況下で、鍵のかかった家からどうやって連れ去られたのか、謎は深まるばかりだ。
舞ちゃんが失踪したのは、家族が就寝中の深夜。父親は仕事のために出かけ、母親は入浴中だった。友人たちと一緒に寝ていた舞ちゃんが、どのようにして家から連れ去られたのか、警察の捜査は行き詰まっている。特に疑われたのは同居していたTという若者だが、彼のアリバイは複数の証言によって裏付けられており、単独犯ではない可能性が浮上している。
警察の捜査では、外部からの侵入者の痕跡は一切見つからず、内部の人間による犯行が疑われている。舞ちゃんが普段着ていた服を嗅がせた警察犬は、玄関先で足跡を捉え、舞ちゃんがその場所から連れ出された可能性が高いとされている。家族によると、舞ちゃんは非常に怖がりな性格で、見知らぬ人についていくことは考えにくいという。
また、事件当日には不審な白い車が目撃されており、これが事件に関与しているのかどうかも不明だ。警察は3900人以上の捜査員を動員し、6370か所以上を捜索したが、手がかりは見つからなかった。目撃情報も寄せられているが、重要な証言が失われるなど、捜査は難航している。
30年以上が経過した今も、舞ちゃんの行方はわからず、家族は深い悲しみの中で真相を求め続けている。未解決事件の影響は、家族を引き裂き、今なお彼らの心に暗い影を落としている。この事件の真相がいつか明らかになることを、多くの人々が願っている。