埼玉県川口市で20年間にわたり不法滞在を続けていたトルコ国籍のクルド人男性が、ついに強制送還された。この男性は、6回にわたる難民申請を繰り返しながら、実質的な経営者として解体工事を営み、高級車やクルーザーを乗り回す生活を送っていた。彼の存在は、メディアでも頻繁に取り上げられ、クルド人コミュニティのリーダー的存在として知られていたが、8日午前、成田空港から強制的に帰国させられた。
この男性は、昨年末に5回目の難民申請が不認定となり、現在は6回目の申請中だった。しかし、埼玉県の新たな不法滞在者ゼロプランの一環として、強制送還の対象となった。彼は入間施設に収容された後、仲間に対して「入間に爆を投げてほしい」と過激な呼びかけを行っていたという。
この事件は、埼玉県知事の王野博氏が彼を表彰したことも影響し、批判の的となっている。知事は強制送還に際し、「法に反する行為には厳しい措置が必要」と投稿し、手のひらを返した形だ。SNSでは、「もう二度と日本に来るな」との声が相次ぎ、彼の不法滞在を擁護していた人々も沈黙を余儀なくされている。
この男性の強制送還は、埼玉県川口市におけるクルド人問題の象徴的な出来事となり、今後の不法滞在者への強制送還が進む可能性が高まっている。地域住民の間では、彼のような存在が再び現れることに対する不安が広がっており、今後の動向が注目される。